洋楽:その曲、本当に代表曲でいいの? Ⅱ

音楽聴き放題時代のあり方

前回に続いて、アーティストと、「代表曲」の関係について考えてみたいと思います。

洋楽ファンのみなさまも、自分の好きなアーティストほど、一般に言われている「代表曲」が、その「アーティストらしさ」を最もよく表現しているわけではないと感じているのではないでしょうか。

このアーティストの魅力を語るのなら、一般に言われている「代表曲」ではなく、こちらの曲を紹介したいという思いを込めました。

その曲は、アーティストの魅力を大いに語っているか?

リズム・バンドなのに、バラードが代表曲 “Thompson Twins”~”Hold Me Now”

“Thompson Twins”の代表曲と言えば、”Hold Me Now”です。

彼らのベスト・アルバムのタイトルにも、この曲名が使われているぐらいですから、それは紛れもない事実でしょう。

“Hold Me Now”(アルバム”Into the gap”に収録)、確かに名曲です。

歌詞を思い浮かべながら聴くと泣けるほど、美しい曲です。

この曲を聴いて、他の曲も聴いてみようと思っていただけるのなら、導入効果としての意味はあると思います。

>”Thompson Twins”に関する記事はこちらから

>アルバム”Into the gap”に関する記事はこちらから

ただ、”Thompson Twins”は、彼らの独特のリズムが最大の魅力のバンドですから、私なら、この曲を代表曲としたいです。

“Lies”(アルバム”Quick Step & Side Kick”に収録)です。

こちらの方が、断然、”Thompson Twins”のアグレッシブなリズムを味わうことができます。

“PV”の方も、曲以上にファンキーですしね。

>アルバム”Quick Step & Side Kick”に関する記事はこちらから

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曲が良すぎて! “Simply Red”~”Stars”

“Simply Red”の代表曲が、”Stars”であることは、疑問の余地がないことでしょう。

実際に、世界的に大ヒットして、アルバム(アルバムも同タイトルの”Stars”)自体も相当売れました。

(アルバムも、”Simply Reds”を代表するアルバムと言えるでしょう。良い曲がたくさん収録されています。と言うよりもほとんどの曲が名曲です。)

>”Simply Red”に関する記事はこちらから

>アルバム”Stars”に関する記事はこちらから

いまさら、「”Simply Red”の代表曲は、”Stars”」であることに、異議を唱えるつもりはありませんが、”Stars”は曲が良すぎて、”Simply Red”の魅力が十分伝わっているか心配なところがあります。

“Stars”は、前奏の部分からかっこよく、楽曲としての魅力も十分です。

そのため、曲の良さに意識が集中され、”Mick Hucknall”の類まれなる歌唱力がうまく表現されているかと感じてしまいます。

また、”Stars”の曲としての完成度の高さ、スマートさは、よそいきの”Simply Red”のようにも思えてしまいます。

ファンキーでソウルフルな”Simply Red”の特徴をもっとよく表しているのは、同アルバムにも収録されている”Something Got Me Started”や”Thrill Me”だと思います。(アルバムでは、”Stars”も含めて、この3曲が冒頭から続くので、それはそれは圧巻です。)

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また、”Mick Hucknall”の歌唱力を存分に発揮している曲と言えば、”Holding Back The Years”(アルバム”Picture Book”に収録)でしょう。

「この曲は、”Simply Red”のオリジナル曲ではない。」と言うひとが、いるかも知れませんが、そんなことは全然問題ないと思います。

“Simply Red”は、カバー曲を全米№1にしてしまう実力の持ち主です。

カバーこそ、”Simply Red”の持ち味でもあるからです。

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そして、ファンキーでソウフフルな”Simply Red”を楽しみたいのならこの曲です。

“The Right thing”(アルバム”Men & Women”に収録)です。

根強い”Simply Red”ファンなら、”Stars”よりも、”Holding Back The Years”や、この”The Right thing”の方が、親近感がわくことでしょう。

“Stars”が、よそいきの”Simply Red”と言った意味もわかっていただけるでしょうか。

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エレクトリック・ポップだったけ? “Blur”~”Girls and Boys”

“Girls and Boys”を代表曲とし、この曲が収録されているアルバム”Parklife”を代表的なアルバム、そして、この”Parklife”を前後にはさんだ形で発表された”Modern Life is Rubbish”と”The Great Escape”を含めて、”Blur”3部作と呼ぶ声があります。

しかし、エレクトリック・ポップのような”Girls and Boys”よりも、”Blur”ならではの独創的な曲が多い”Modern Life is Rubbish”と”The Great Escape”にこそ、”Blur”らしい曲が多く収録されていると思います。

>”Blur”に関する記事はこちらから

>アルバム”Parklife”に関する記事はこちらから

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私なら、この2枚のアルバムから、それぞれこちらの曲を代表曲としておすすめしたいと思います。

まずは、”Modern Life is Rubbish”から、”For Tomorrow”です。

>アルバム”Modern Life is Rubbish”に関する記事はこちらから

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そして、アルバム”The Great Escape”からは、”Charmless Man”です。

どちらの曲も、”Blur”らしい合いの手が、とても新鮮で印象的でした。

>アルバム”The Great Escape”に関する記事はこちらから

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