ロック・ファンのみなさまに、ロック・ファンの目線でジャズの魅力とおすすめのアーティストとそのアルバムをご紹介したいと思います。
今回、ご紹介するアルバムは、”Diana Krall”:(ダイアナ・クラール)の”The Look of Love”です。
アルバム”The Look of Love”は、”Diana Krall”が、フル・オーケトラを従えて、数多くのスタンダード・ナンバーを歌い上げるゴージャスな内容となっています。
フル・オーケストラを従えての、”Diana Krall”のピアノ演奏は、いわば、「ジャズ版ピアノ協奏曲」の趣があります。
そして、”Diana Krall”の決して甘口ではない大人のしびれるようなボーカルに酔いしれてみるのもわるくないでしょう。
<曲目リスト>
- S Wonderful
- Love Letters
- I Remember You
- Cry Me A River
- Besame Mucho
- The Night We Called It A Day
- Dancing In The Dark
- I Get Along With You Very Well
- The Look Of Love
- Maybe Youll Be There
ジャズ版ピアノ協奏曲
1曲目の”S Wonderful”: オーケストラの前奏から、軽やかなリズムにのって”Diana Krall”の歌声が流れてきます。
決して甘ったるい歌声ではなく、ワインで言うなら辛口の大人の味わいです。
だからこそ、飽きることなく、あまたの女性ジャズ・ボーカルを聴いた後で、やはり彼女のもとに戻ってくるのだと思います。
まさに、”Wonderful”で、”Marvellous”な上質なボーカルです。
4曲目の”Cry Me A River”: この曲も、数々のジャズ・アーティストが取り上げているお馴染みの名曲です。
テンポを落として、噛み締めるように歌い上げる”Diana Krall”の歌声に思わず聴き入ってしまいそうな気分になります。
ジャズをよくBGMとして聞き流すのとは、ちょっと縁遠い心地良い緊張感があります。
5曲目の”Besame Mucho”: この曲もあまりに有名なスタンダード・ナンバーで、”Paul McCartney”も、”The Beatles”時代の初期に、ライブでこの曲を歌っていました。
“The Beatles”が、取り上げた曲が、”Chuck Berry”:「チャック・ベリー」や、”Little Richard”:「リトル・リチャード」などの典型的なロックン・ロールだけではなかったことも、その後の彼らの音楽活動を振り返ってみると興味深い話です。
7曲目の”Dancing In The Dark”: オーケストラと”Diana Krall”のピアノ演奏が絡み合う、まさに、ジャズ版ピアノ協奏曲を存分にお楽しみください。
なんと優雅で、ゴージャスな楽曲でしょう。
8曲目の”I Get Along Without You Very Well”: 優雅なオーケストラの前奏から、フルートの演奏に引き続き、”Diana Krall”が歌いだすと、静かな緊張感が漂ってきます。
ライブ演奏でも、会場が静まり返ってしまうほど、聴き入っている様子が伝わってきます。
9曲目の”The Look of Love”: 表題曲でもあり、アルバムの最大の山場であるこの曲は、数々の名曲を生み出した”Burt Bacharach”:(バート・バカラック)の作品です。
“Burt Bacharach”の作品は、ジャズ界のみならず、ロック界でも多くのアーティストに取り上げられ、愛され続けています。
“Diana Krall”の他のアルバム”Quiet Nights”の中にも、”Burt Bacharach”の”Walk on By”という曲が収録されています。
どちらの曲も、まるで、”Diana Krall”のために書かれたのではないかと思えるほど、しっくりと馴染んでおり、”Diana Krall”の世界に思わず引き込まれてしまいそうです。
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