ロックファンに捧げるジャズ入門

音楽の幅をもう少し広げてみようと思っているロックファンの方はいませんか。

ロックファンにとって、ジャズはとっつきにくいと思っているかもしれませんが、そんなあなたに、ジャズの魅力とおすすめのアーティストをご紹介したいと思います。

安心してください。

私はジャズ通ではありませんし、最近ジャズを聴くようになった「にわかジャズファン」です。

「これはジャズではなくボサノバだ!」とか細かいジャンルは気にしません。

とにかく、ロックファンにジャズの魅力を知ってもらい、ほんのちょっとジャズの入り口に踏み込んでみたいという方へのメッセージと気軽に思ってください。

(ジャズ通の方は、ロック好きのたわごとと軽く聞き流してください。)

では、ジャズのほんの入り口へ踏み入れてみましょう。

スタンダードこそジャズの醍醐味

お気に入りのアーティストが新譜を出したとき、どんな曲なのかワクワクするという感覚は、ロックファンでなくても音楽好きの人なら誰しも感じたことがあるでしょう。

ところが、ジャズの場合、アーティストは、スタンダード・ナンバー(誰もが知っている曲)を好んで取り上げています。

どんな曲かというワクワク感はありませんが、お馴染みの曲を、このアーティストは、どのように解釈して、どのように表現するかというのがひとつの楽しみとなっているのです。

ロックのカバー曲と違って、原曲のイメージを大きく変えるようなアレンジはしません。

同じような雰囲気になるのではないかと思われるかも知れませんが、そこは「百聞は一見にしかず」、実際にスタンダード・ナンバーの演奏をみてみましょう。

“Cry Me A River” – “Diana Krall”:「ダイアナ・クラール」

まずは、1955年に”Julie London”:「ジュリー・ロンドン」が女優から歌手に転身し大ヒットしたスタンダード・ナンバーです。

今日までにジャズに限らず、ロックやブルースなどといった、様々なジャンルのアーティストがとりあげています。

そして、『Live In Paris』にてピアノ・トリオで弾き語りを見せるのは、ピアニスト兼ジャズ・ボーカリストの”Diana Krall”:「ダイアナ・クラール」です。

ピアノの弾き語りで、ゆったりと歌うその歌声はずいぶんと低音です。

アルバム・ジャケットの写真とのギャップに最初は驚かされましたが、”Diana Krall”:「ダイアナ・クラール」と言えば、ピアニストとしても一流ですが、この落ち着いた低音の歌声が彼女の最大の魅力です。

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“Cry Me A River” – “Nicki Parrott”:「ニキ・パロット」

それから、こちらが、オーストラリアのウッド・ベース奏者でもあるジャズ・ボーカリストの”Nicki Parrott”:「ニキ・パロット」の”Cry Me a Liver”です。

情感たっぷりのサックスで始まるこちらの”Cry Me a Liver”は、原曲の復縁を乞う恋人に向かい「いまさらもう遅い、川のように泣くがいい」と冷ややかに突き放すという内容の、恨み節がかったブルーバラードの雰囲気を醸し出しています。

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“Over the Rainbow” – “Jane Monheit”:「ジェーン・モンハイト」

お次は、1939年のミュージカル映画『オズの魔法使』で”Judy Garland”:「ジュディ・ガーランド」が歌った劇中歌の”Over the Rainbow”です。

1939年の曲が、今なお、歌い継がれているということは、本当に驚きです。

これが、スタンダード・ナンバーたる所以でしょう。

この曲も、あまりに多くのアーティストが取り上げています。

そして、歌うのは、スタンダード・ナンバーを歌わせたら右に出るものはないという”Jane Monheit”:「ジェーン・モンハイト」です。

聴きなれたはずの”Over the Rainbow”が、こんなに美しい曲だったのかと新しく命を吹き込まれたような新鮮な驚きをおぼえます。

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“Over the Rainbow” – “Hilary Kole”:「ヒラリー・コール」

ピアノの伴奏に併せて歌うのは、ピュアな美しい歌声の持ち主の”Hilary Kole”:「ヒラリー・コール」です。

音程の正確さ、発音の明瞭さは折り紙つきの歌手です。

収録アルバムは、その名もずばり、「虹の彼方に~ジュディ・ガーランドに捧ぐ」です。

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スタンダード・ナンバーが、そのアーティストの演奏と歌唱で、再び息を吹き込まれたようです。

原曲をアレンジするわけでもなく、歌唱方法や演奏スタイルで自分色のカラーに染め上げていくアーティストの個性がもっとも発揮されるのがスタンダード・ナンバーなのではないでしょうか。

原曲のイメージをすっかり変えてしまうような奇抜なアレンジや、単にサンプリングとして使うような皮相なカバーとは無縁の世界です。

生の楽器にこそ演奏の妙意が

そして、ジャズのもう一つの魅力が、楽器の音が重要視されているところです。

今やコンピュータで、大抵の音は作り出せる時代において、ジャズの演奏には、生の楽器が使われています。

その楽器の固有の音が、曲に合わせて巧みに表現されています。

演奏する人の個性や技量などがストレートに伝わってくるところが魅力です。

“Fly Me to The Moon” – “Nicki Parrott”:「ニキ・パロット」

例えば、”Nicki Parrott”:「ニキ・パロット」のウッド・ベースの音を聴いてみてください。

大人の女性の歌声に、ちょっぴり可愛らしさものぞかせる”Nicki Parrott”:「ニキ・パロット」ですが、ベースの演奏には力強さを感じます。

途中、ウッド・ベースのソロがありますが、ウッド・ベースならではの味わいがあります。

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“Look of Love” – “Diana Krall”:「ダイアナ・クラール」

そして、ピアノの名手”Diana Krall”:「ダイアナ・クラール」。

ピアノを弾く姿も実に妖艶です。

生の楽器の素晴らしさが、これほどわかりやすく伝わってくる映像もあまりないでしょう。

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BGMと侮ることなかれ

ジャズのCDのレビューに、「この曲は、夜、ソファーにひとり腰掛け洋酒を飲みながら聴くのに最適」とか「何か作業をしながら聴いているときに、耳障りにならない曲です」などというのを見かけることがあります。

音楽をじっくり聴くことが多い私にとって驚きのコメントです。

“Pink Floyd”:(ピンク・フロイド)なんかは正座しながら聴く私にとって、BGMとして音楽を楽しむという習慣はあまりありません。

「耳障り」とならない方がいいなら、何も聴かなければいいと思うのですが、私の妻の意見はちょっと違うようです。

何かしながらも、音楽はしっかり聴いているというのが持論で、しかも、BGMとして聴く曲にもこだわりがると言うのです。

何かしながら音楽を聴くというのは、その行為自体が楽しくなるので、BGMは何でもいいというわけではないということです。

確かに、クラシック音楽の草分けであるバロック音楽は、教会等で宗教的な儀式として使われていましたし、後のモーツァルト時代の音楽も、貴族など身分の高い人が、婚礼などの祝い事の際に、式典を彩るために用いられたことを考えると、音楽というのは生活を彩るためのものと言えます。

言わば生活の背景とも言えるものです。

その背景が素晴らしいものであることは重要で、どうでもいいという訳にはいかないでしょう。

それでは、あなたの生活に豊かで潤いに満ちた背景をぜひ加えてみてください。

“A Woman’s Way” – “Halie Loren”:「ヘイリー・ロレン」

背景としては、あまりにも美しい背景です。

でも、背景の価値を知っている人にとっては、十分すぎることはないのです。

アコーデオンが奏でるメロディーは、哀愁たっぷりで、それでいて甘美な音があふれています。

“Halie Loren”:「ヘイリー・ロレン」の歌声も、アコーデオンの奏でる音にすっかり溶け込んで美しい世界を演出しています。

A Woman’s Way – Halie Loren (Official Video) from Halie Loren on Vimeo.

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“Baby I’m A Fool” – “Melody Gardot”:「メロディ・ガルドー」

まるで、映画のワン・シーンのような情景が浮かんでくるような豊かなストリングスが前奏を奏でます。

そして、囁くように”Melody Gardot”:「メロディ・ガルドー」が歌いだすとその情景はさらに、豊かな世界へと広がっていくようです。

19歳のときに交通事故に遭い、背骨を含む数箇所の複雑骨折のため一年間寝たきりの生活を送ることになりました。

彼女がいつもサングラスをかけているのは、この事故の後遺症である視覚過敏のためです。

そのような経験をした彼女が作り出す音楽は実に繊細で心の奥に染み渡るものです。

My One & Only Thrill

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“New Year’s Day” – “Karen Souza”:「カレン・ソウサ」

ここまでジャズの魅力を伝えてきましたが、やはりロック・ミュージックが恋しいという人のために、ロックの名曲をジャズ(ボサノパ)・テイストにカバーした曲を聴いていただいて、少しでもジャズの雰囲気を味わってもらえればと思います。

曲は、”U2″の”New Year’s Day”(アルバム”War”に収録)です。

ジャズ・テイストのピアノのしっとりとした”New Year’s Day”もなかなか乙なものです。

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