ロック・ファンのみなさまに、ロック・ファンの目線でジャズの魅力とおすすめのアーティストとそのアルバムをご紹介したいと思います。
今回、ご紹介するアルバムは、”Jane Monheit”:(ジェーン・モンハイト)の”Never Never Land”です。
“Jane Monheit”のボーカルが素晴らしいのは言うまでもありませんが、それを支えるバンドの演奏も聴きごたえ十分です。
特に、ピアノとサックスのジャズらしい粋な演奏には要注目です。
曲目リスト
- Please Be Kind
- Detour Ahead
- More Than You Know
- Dindi
- Save Your Love For Me
- Never Let Me Go
- My Foolish Heart
- I Got It Bad (And That Ain’t Good)
- Twisted
- Never Never Land
ボーカルと楽器演奏の絶妙な関係
1曲目の”Please Be Kind”:
こうした軽やかな曲のときには、”Jane Monheit”は実にさらりと歌い上げます。
肩の力をぬいて、十分に余力を残して歌うさまは、歌唱力の高さを物語っています。
ピアノの演奏も、ジャズらしい心地よい流れるような響きです。
さすがだと感じたのは、ピアノ・ソロのときには、聴かせどころとばかりに魅力的な演奏を披露するのですが、ボーカルが入るとあくまでも引き立て役に徹するところです。
ボーカルとの絶妙な関係が見事です。
2曲目の”Detour Ahead”:
やはり、このアルバムでも、”Jane Monheit”の歌のうまさが自然と際立ってしまいます。
このようなスローなテンポの曲で、しかもピアニシモの部分でさへも、彼女の美声は凛としています。
艶のあるサックスのソロと、”Jane Moneheit”の美しい歌声が、しっとりとした楽曲にうまく溶け込んでいます。
4曲目の”Dindi”:
もともと、素晴らしい楽曲も、”Jane Monheit”が歌うと、さらにすぐれた楽曲に感じられます。
“Jane Moneheit”の歌声に女性コーラスがかさなり、サックスの音に、フルートの音がかさなり、やわらかな曲の雰囲気を紡いでいます。
7曲目の”My Foolish Heart”:
最強の楽曲と最強のジャズ・ボーカリストの組み合わせ、このアルバムのハイライト曲だと思います。
間奏のサックスのソロで、「チェッカーズ」が始まったのではないかと、ちょっとハラハラしました。
8曲目の”I Got It Bad And That Ain’t Good”:
曲が始まり1分以上、無伴奏の状態で”Jane Monheit”が歌い続けます。
まるで、バンドのメンバーが”Jane Monheit”の歌声に聴きいってしまって、思わず演奏するのを忘れてしまったかのようです。
それほど、彼女の歌声は美しく、その歌唱力はずぬけています。
そのお返しと言わんばかりに、サックスのソロが気をはいています。
10曲目の”Never Never Land”:
このアルバム・タイトルにもなっている”Never Never Land”や”Over the Rainbow”など正統派の楽曲を歌うときには、別次元の歌のうまさを見せつけます。
聴きなれたいつもの曲を、格調高い作品に仕上げてしますのが、”Jane Monheit”の実力です。
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