ロック・ファンのみなさまに、ロック・ファンの目線でジャズの魅力とおすすめのアーティストとそのアルバムをご紹介したいと思います。
今回、ご紹介するアルバムは、”Halie Loren”:(ヘイリー・ロレン)の”From the Wild Sky”です。
アルバム”They Oughta Write a Song”:(邦題は、「青い影」)で、ベスト・ジャズ・ヴォーカル・アルバムに選ばれた”Halie Loren”でしたが、今回のアルバム”From the Wild Sky”では、ほぼ全曲(スペイン語版の”My Way”を除く)が、彼女のオリジナルの曲です。
ボーカリストとしては、すでに定評のある彼女ですが、ライターとしてもその才能をいかんなく発揮しています。
このアルバムでは、ジャズらしさはほとんど感じられませんが、様々なジャンルの音楽を楽しむことができます。
曲目リスト
- Roots
- How to Dismantle A Life
- Wild Birds
- Paper Man
- I Can’t Land
- Well-Loved Woman
- Painter’s Song
- August Woman
- Noah
- Wisdom
- A Mi Manera
ボーカリスト、ピアニストそしてライターへ
1曲目の”Roots”:
およそジャズらしくないリズムの曲から始まります。
アンデス地方にみられるような独特のリズムです。
彼女の初期のアルバム”Full Circle”でも、ジャズというよりもポップス系の作品を収録していました。
このアルバム”From the Wild Sky”では、さらに多彩なジャンルの曲が聴けます。
2曲目の”How to Dismantle A Life”:
この明るくて幸福感に満ちた曲調をどこかで聞いたことはないでしょうか。
そうです。”Paul McCartney (ポール・マッカートニー)”のあのサウンドです。
“Good Day Sunshine”や”Penny Lane”などを彷彿させます。
“Paul McCartney”お得意のストーリー・テラーのような展開です。
曲を聴いていると、何か物語のシーンが浮かんでくるような感じがします。
4曲目の”Paper Man”:
一転して、ブルース・テイストの曲です。
こうした曲はお手の物で、水を得た魚といった感じです。
6曲目の”Well-Loved Woman”:
軽快なリズムにのって、メリハリの効いたリズムが展開されます。
これまでのオリジナル曲とは、一味違った曲調を聴いていると、「こんな曲もつくれるのか」と舌を巻くほどです。
彼女の音楽の引き出しの多さには脱帽です。
9曲目の”Noah”:
“Halie Loren”のしっとりとした歌声が堪能できるスロー・テンポの曲です。
彼女の歌声に身をまかせ、穏やかな気分で心地良い時間を過ごすのにはもってこいの曲です。
質・量ともに充実したオリジナル楽曲
アルバム”They Oughta Write a Song”:(邦題は、「青い影」)で、ベスト・ジャズ・ヴォーカル・アルバム賞を受賞し、確固たるジャズ・ボーカリストの地位を確立した上で、ジャズ以外のジャンルにも挑戦し、自らも曲を手がけるなど非常に精力的な活動を見せている”Halie Loren”です。
自ら曲を作っているだけあって、多彩ばジャンルの曲群でも、上手にセルフ・プロデュースして、自らの魅力を存分に
表現しています。
以前のアルバムでも、何曲かオリジナル曲を収録してきましたが、今回は、ほぼ全曲がオリジナル曲で、その楽曲のクオリティーも格段にあがってきているように思えます。
彼女の今後の活躍がますます楽しみです。
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