ロック・ファンのみなさまに、ロック・ファンの目線でジャズの魅力とおすすめのアーティストとそのアルバムをご紹介したいと思います。
今回、ご紹介するアルバムは、”Norah Jones”:(ノラ・ジョーンズ)の”Day Breaks”です。
デビューから、14年、6作目にしてジャズ路線への回帰のアルバムとなりました。
デビュー・アルバムの”Come Away with Me”が、グラミー賞を獲得し、世界的に高い評価を受けながら、その後のアルバムは、前作を踏襲するものではありませんでした。
デビュー当時のピアノ弾き語りのジャズが好きな方にとっては、うれしいジャズ路線への回帰のアルバムと言えるでしょう。
曲目リスト
- Burn
- Tragedy
- Flipside
- It’s A Wonderful Time For Love
- And Then There Was You
- Don’t Be Denied
- Day Breaks
- Peace
- Once I Had A Laugh
- Sleeping Wild
- Carry On
- Fleurette Africaine (African Flower)
ジャズ路線への回帰~いままでどこへ行ってたの?
1曲目の”Burn”:
前々作”The Fall”と前作”Little Break Hearts”を聴いた後だけに、なおさら驚きました。
ロック・ミュージックに傾倒し、ダークな一面を見せた”Norah Jones”が4年ぶりに発表したアルバム”Day Breaks”の一曲目の”Burn”を聴いたときには、デビュー当時の「懐かしいジャズ・サウンドだ」と感じました。
デビュー・アルバムの”Come Away with Me”を聴いて、”Norah Jones”を好きになったひとには、すんなりと受け入れられるアルバムです。
2曲目の”Tragedy”:
アルバムを聴くにつて、たまたま最初の一曲目だけかと思いましたが、アルバムを通して、このジャズ回帰への流れは本物だと理解できました。
このアルバム”Day Breaks”が、発表されたとき「あの”Norah Jones”が帰ってきた」という声が多数聞かれましたが、14年の間いままでどこへ行ってたのでしょうか。
別に影を潜めていたわけではなく、これまでに精力的に活動してきました。
ロック・ミュージックあり、カントリー・ミュージックありと、我々音楽ファン(とりわけロック・ミュージック・ファン)を多いに楽しませてきました。
“Norah Jones”自身も、大いに楽しんでいたようです。
4曲目の”It’s A Wonderful Time For Love”:
“Norah Jones”の歌声も軽やかなピアノの音も、よりジャズらしい音になっていると思います。
それは、デビュー当時のジャズのピアノの弾き語りのときよりも、よりいっそうに感じられます。
ジャズ・シンガーとしての円熟味をました彼女にとって、”Norah Jones”の音楽スタイルをことさら強調する必要がなくなった証ではないかと思います。
5曲目の”And Then There Was You”:
“Norah Jones”の穏やかで美しい歌声に、癒されるというのは以前から感じていましたが、彼女のピアノの音色にも同じような効果があることを改めて気づかされる一曲です。
7曲目の”Day Breaks”:
アルバム”Day Breaks”の表題曲です。
14年ぶりのジャズ回帰ということですが、デビュー当時の”Come Away with Me”時代の楽器編成とそれら楽器から繰り出される音は明らかに異なります。
ベース・ギターやドラムスの音は力強くなり、サックスも加わり、今までに手掛けてきた様々な音楽ジャンルから得た感性が息づいていると感じます。
11曲目の”Carry on”:
ピアノの弾き語りスタイルが再びもどってきました。
デビュー当時と同じ、心落ちつく、あの歌声です。
しかし、14年におよぶ音楽キャリアは、デビュー当時の初々しさとは違った味わい深さを熟成させました。
長期熟成”Don’t Know Why”
本作”Day Breaks”のデラックス版では、ライブ音源が収録されています。
アルバム収録中の”Carry on”や”It’s A Wonderful Time for Love”などの他、過去の作品”Don’t Know Why”や”Sunrise”の曲がライブを楽しむことができます。
デビューから14年経過して、円熟味を増した”Don’t Know Why”を聴いて、ますます深みを増した”Norah Jones”を味わってみてください。
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