ご存知、”Human League”:「ヒューマン・リーグ」分裂後のかたわれ “Ian Craig Marsh”と”Martyn Ware” が結成したユニットが”Heaven17″ です。
基礎研究機関 B.E.F
ちなみに、アルバム・ジャケットに、記載されている”B.E.F.” というのは、”British Electric Foundation”の略で、エレクトリック・ポップを世に送り出すための研究機関(主席研究員は、上記の2名)のようなもので、そこでの研究成果が、”Heaven17″というバンドを通じて具現化されるという構図です。
(ノーベル生理学・医学賞を「オートファジー」で受賞された東京工業大学の「大隅 良典」名誉教授が、「基礎研究」の重要性を訴えていたように、何事も目先の利益ばかりを追いかけてはいけないということなのでしょう)
まあ、リスナーの立場から言わしてもらうと、「できた曲が良ければいい」ですよという話ですが・・・。
ただ、この”Heaven17″、応用研究は、きちんと仕上げています。
むしろ、より実験的なのは、”Human League”のあの出世曲である “Don’t You Want Me” が収録されている “Dare” 以前の問題作?”Reproduction” 、”Travelogue” の2作だと思います。
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B.E.F 研究成果の発表
ファンキーで、ダンサンブル”Penthouse and Pavement”
彼らの求める音作りを追求する一方で、リスナーに支持される曲というのはどういうものかということを考えぬかれたのが、”Heaven17″のデビュー・アルバムである本作であると感じます。
さて、アルバム “Penthouse and Pavement” ですが、スタイリッシュでダンサンブルで、それでいて「いぶし銀」のような曲が目白押しですね。
表題曲の、”Penthouse and Pavement” のバックコーラスの女性は、ファンキーでソウルフルで、”Philip Oakey”率いる新生”Human League” のビジュアル重視の2人とは対照的です。
出典:So-net
そして、このアルバムの目玉とも言うべき “Play to Win” と、”The Height of the Fighting” ですが、なかなかの切れ具合ですね。
「エレかっこいい!」と絶賛したくなる作品です。
>アルバム”Penthouse and Pavement”に関する記事はこちらから
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重厚感とメロディーの爽快感”The Luxury Gap”
デビュー・アルバムのファンキーでダンサンプルな音はそのままに、さらに楽曲の魅力を増したのが、”Let Me Go”が、収録されているセカンド・アルバム”The Luxury Gap”です。
重厚感が加わり、メロディーも冴え渡り”Heaven17″のサウンドもここにきて結実したという感があります。
>アルバム”The Luxury Gap”に関する記事はこちらから
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壮大なエレクトリック・ポップ絵巻”How Men Are”
そして、3作目の”How Men Are”で、”Heaven17″の音は大きな変化を遂げます。
従来のファンキーでダンサンブルな音から、1曲1曲に重みのあるクリエイティブな作品へと変化していきます。
“Temptation”で見せたベース・ギターのファンキーな音が再び登場し、ジャズのようなピアノのソロもあり、ストリングスやブラス・セッションも加わり、”Heaven17″の音楽の引き出しの多さには舌を巻きます。
エレクトリック・ポップと呼ぶには壮大すぎます。
>アルバム”How Men Are”に関する記事はこちらから
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「エレかっこいい!」
アルバム”Penthouse & Pavement”と”The Luxury Gap”の秀作を、REMIXしてメドレー調につなげたものが、当時はやりの12インチのLPで販売されていました。
「恐ろしいほどカッコいいです」。
切れ具合も50%増しぐらいになっています。
CD版はないのかと思っていましたが、”SO80S Presents Heaven17″ Blank & Jones編集の中に、”Heaven17 megamix” という形で収録されていました。
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