“Sara Evnas”8作目のアルバムです。
このアルバム”Words”をリリースするにあたって、”Sara Evans”自身が強調していたことが2つあります。
まず、アルバム・タイトルの”Words”ですが、彼女にとって、”Words”というのは次のような意味があるというのです。
“Songs are a combination of words and melodies, and it’s the words that matter most to me,”
「歌は言葉とメロディーの組み合わせであり、それは私にとって最も重要な言葉です」
彼女の言葉を借りると、歌詞というのは、彼女自身を形成している「パーソナリティあるいはアイデンティティそのもの」ということです。
そして、もうひとつは、”Sara Evans”は、このアルバム”Words”を、次のように評価しています。
“Words is distinctively Sara Evans. For a woman who always tackled the music her own way, the new album is 100% her own.”
「”Words”は明らかに”Sara Evans”自身です。いつも自分のやり方で音楽に取り組んでいる女性にとって、新しいアルバムは私自身そのものです。 」
そういう意味では、このアルバムのタイトルは、”Sara Evans”でもよかったのかも知れません。
俗にいう「セルフ・タイトル」のアルバムというのは、様々なアーティストが出していましたが、ここまで深い意味をもつものは、あまりなかったのではないでしょうか。
曲目リスト
- Long Way Down
- Marquee Sign
- Diving in Deep
- All the Love You Left Me
- Like the Way You Love Me
- Rain and Fire
- Night Light
- I Need a River
- I Don’t Trust Myself
- Make Room at the Bottom
- Words
- I Want You
- Letting You Go
- A Little Bit Stronger (Acoustic Version)
ありのままの~♪ 姿みせるのよ~♪ by “Sara Evans”
1曲目の”Long Way Down”:
1曲目に、ブルー・グラスを想わせるカントリー・ミュージックらしい曲をもってきました。
しばらくロック・ミュージックよりの曲が続いていた彼女のカントリー・ミュージックへの回帰がうかがえます。
「やっぱり、私はカントリー・ミュージックのシンガーなのよ」という意気込みでしょうか。
2曲目の”Marquee Sign”:
アコースティック・サウンドを基調とした飾り気のない音が特徴のこのアルバムの中では、きらびやかな曲となっています。
“Marquee Sign”とはホテルやカジノなどの入り口に設置されているきらびやかな大看板のことです。
PVの映像にも映っていますが、いかにも、アメリカらしい華やかな建造物ですね。
3曲目の”Diving in Deep”:
いつものパワフルな歌声を少し抑え気味の爽やかな曲です。
南国の香りがただよってくるような”Sara Evans”の新しい試みが感じられます。
4曲目の”All the Love You Left Me ”:
アルバムの全体的なイメージを象徴するような曲で、今回のアルバムのコンセプトが感じられます。
3曲目の”Diving in Deep”から、さらに深いところを探求している味わい深い曲です。
5曲目の”Like the Way You Love Me ”:
4曲目の”All the Love You Left Me ” の続編のような曲です。
心の内側から自らの想いをはきだすかのような語り口で歌います。
6曲目の”Rain and Fire ”:
突然のレゲエのリズムに少々驚かれました。
軽やかな歌声に、意外とレゲエのリズムがマッチしています。
11曲目の”Words”:
表題曲として、この曲を選んだ意図を感じさせられます。
歌詞にある”Perfect Light”が何を暗示しているのかは、わかりませんが、私には数々のヒットを飛ばしてアメリカ音楽界のアイコンまでにのぼりつめた”Sara Evans”の姿を思い浮かばずにはいられませんでした。
そして、その”Perfect Light”が、やがて”Another Sad Song”へと溶け込んでいくという表現には人生の悲哀と無常さを思い起こさせます。
14曲目の”A Little Bit Stronger (Acoustic Version) ”:
アルバム”Stronger”に収録されている”A Little Bit Stronger”の アコースティック・バージョンです。
今、思えば「もうちょっとだけ強くなれたら」というのも、彼女の本心だったのかも知れません。
カントリー・ミュージックのトップ・シンガーでアメリカのアーティストを代表するアイコン的な存在になった”Sara Evans”ですが、トップ・スターという公的な立場を離れたパーソナルな存在としての自分はとても弱い存在だと自分では思っていたのかも知れません。
そうした彼女の思いが、アコースティックな音により、より伝わってくるような気がします。
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