【洋楽】おすすめのアルバム~”Wind & Wuthering” :”Genesis”(ジェネシス)

“Peter Gabriel”脱退後に、ボーカルが”Phil Collins”に変わった2作目のアルバムです。

“Genesis”最後のプログレッシブ・アルバムと言われたりしますが、もうこのアルバムにもポップ路線の萌芽を感じます。

次作の”And Then There Were Three”も含めたプログレッシブ・ロックから、ポップ路線への変遷をアルバムを通して感じ取ることができます。

ただ、本作”Wind & Wuthering”の完成度の高さ、芸術性の高さには誰しも異論がないはずです。

<曲目リスト>

  1. Eleventh Earl of Mar
  2. One for the Vine
  3. Your Own Special Way
  4. Wot Gorilla?
  5. All in a Mouse’s Night
  6. Blood On the Rooftops
  7. Unquiet Slumbers for the Sleepers
  8. In That Quiet Earth
  9. Afterglow

“Tony Banks”の魅惑のキーボード

1曲目の”Eleventh Earl of Mar”: 前奏の”Tony Banks”の荘厳なキーボードの音色が、この壮大なアルバムの始まりを告げます。

その後、”Phil Collins”が歌いだすと、ポップ路線に舵を切り始めてはいるものの、まだプログレッシブな部分を多分に残している曲調が響き渡ります。

間奏においても、”Tony Banks”のキーボードは、非常に美しいメロディーを奏でています。

前奏の厳かな音とは、また違ったきらびやかな雰囲気の美しい音色です。

そして、曲の終わりには、前奏の厳かな音色が繰り返され、壮大なドラマは幕を閉じます。

この”Eleventh Earl of Mar”一曲だけでも、ひとつのドラマのような感じがします。

ただ、それはほんの序曲にすぎないのです。

アルバム全体を通して聴いてみると、様々なドラマが繰り広げられ、聴く者を圧倒し、本当に聴き応えのある充実した内容となっています。

そのドラマチックな”Genesis”の世界を築き上げるのに、”Tony Banks”のキーボードは重要な役割を担っています。

2曲目の”One for the Vine”:”Phil Collins”の囁くような静かな歌声で始まります。

次第に、盛り上がりをみせ、”Phil Collins”のボーカルがファルセットに転じると、前半の山場を迎えます。

ここでも、”Tony Banks”のピアノ(キーボードの電子音だと思われます)が、美しい曲へ花を添えます。

曲の中盤で、曲調が激しく変化します。

軽快なパーカッションのリズムが刻まれた後に、再びキーボード(今度はピアノの音ではなく)の荘厳な旋律が続きます。

冒頭の2曲を聴いただけで、交響曲を2曲聴いた錯覚に陥ります。

3曲目の”Your Own Special Way”: 「プログレッシブかどうかなどどうでもいい」と思えるぐらいにジャンルを越えた美しい作品です。

作曲は、ギターを担当している”Mike Rutherford”です。

前2曲と異なり、やはりギターに重きを置いた音になっています。

“Mike Rutherford”は、後に、自ら率いる”Mike & The Mechanics”というバンドを結成し、ヒット曲を連発しました。

なるほど、”Genesis”在籍時にもその片鱗は十分に見せつけてくれました。

4曲目の”Wot Gorilla?”:これぞ、プログレッシブ・ロックというエキセントリックなキー・ボードの音色で始まります。

シンガーとしての”Phil Collins”ばかりがクローズ・アップされていますが、ドラマーとしてもかなりのテクニシャンであることがこの曲を聴いているとわかります。

ラスト3曲のメドレー ~”In That Quiet Earth”の”Tony Banks”の印象的なキーボードの旋律が奏でられ、そして、”Afterglow”で”Phil Collins”の歌声が流れると、この壮大なアルバムのエンドロールが目に浮かんでくるようです。

聴き応え十分のメドレーです。

“Genesis”最後のプログレッシブ作品?

このアルバムで、”Genesis”は、ポップ路線への舵切りを始めました。

ただ、それは、晩年の露骨なポップ・ミュージックへの方向転換とは違います。

“Wind & Wuthering”のそれは、ある種のプログレッシブ・バンドとしての威厳は保っている状態のものだと思います。

そう言う意味では、”Genesis”最後のプログレッシブ・アルバムと言えるかもしれません。

そして、プログレッシブと言っても、”Genesis”の音は、幻想的で心地良いものが多く共感できるものが多いです。

ともすると実験的で、独善的な音になりがちなプログレッシブ・ロックとは一線を画します。

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