“Workshy”のデビュー・アルバムです。
デビュー・アルバムでこんなに完成度が高くて良いのでしょうかと心配になるほどの出来映えです。
セカンド・アルバム”Ocean”以降、しっとりとした洗練された曲が多い”Workshy”ですが、この”The Golden Mile”に関しては、収録された曲は実に多彩です。
アルバム・ジャケットには、メンバーの3人の様子が写っていますが、次作のアルバム”Ocean”を最期に、ギター担当の”Kevin Damien Kehoe”がバンドを去ることになります。
余談ですが、アルバム・ジャケットの一角にバラの花束の写真がありますが、ジャケットの裏面にもバラの花がありますが、よく見るとバラの花びらは人の唇でできています。
<曲目リスト>
- You’re The Summer
- I Saw The Light
- Limbo Years
- Love Is The Place To Be
- In This Neighbourhood
- Bewitched
- Giving Up The Ghost
- Lately
- Yours for The Taking
- Somewhere
- Haven’t The Heart
“Workshy”史上、最も多彩なアルバム
1曲目の”You’re The Summer”: 一回聴いただけで、いえ、曲が始まって十数秒で、このアルバムすごいことになっていると予感しました。
それほど、楽曲の素晴らしさ、”Workshy”の繰り出す音、”Chrysta Marina Jones”の歌声にしびれました。
2曲目の”I Saw The Light”: “Todd Rundgren”の作品で、2枚組のアルバム”Something/Anything?”に収録されています。
“Todd Rundgren”のオリジナル作品も非常に繊細な音でしたが、”Workshy”のカバーも、相当デリケートな音でまとまってます。
“Todd Rundgren”と言えば、”XTC”のアルバム”Skylarking”(アルバムの方向性におけるメンバーの”Andy Partridge”との確執もありましたが、”XTC”の最高傑作だと思います)をプロデュースもしていました。
4曲目の”Love Is The Place To Be”: 楽曲も良く、いい雰囲気の曲ですが、惜しむらくは、サビの部分の曲のタイトルの部分の歌詞が若干、字余りな感じに聞こえるところでしょうか。
6曲目の”Bewitched”: “Chrysta Marina Jones”の極上の歌声が聴ける夢見るような美しい曲です。
セカンド・アルバム”Ocean”以降にも、美しい曲がたくさんありますが、数多ある曲の中でも群を抜く出色のできです。
7曲目の”Giving Up The Ghost”: セカンド・アルバム”Ocean”以降、あまり見かけなくなった曲調です。
センスの良さがきらりと光るこのアルバムの価値をより高める一曲です。
ボーカルは、”Chrysta Marina Jones”だけではないことを聴く者に鮮明にアピールできたことでしょう。
8曲目の”Lately”: 再び、”Chrysta Marina Jones”の全てを包込むような優しい歌声が、美しいメロディーにのって聴ける作品です。
セカンド・アルバム”Ocean”以降の”Workshy”に繋がる一曲です。
日本人の機微に触れる繊細な音
デビュー・アルバムでこれだけの作品を残した”Workshy”でしたが、レコード会社を日本の会社に変えてから、淡々と良い作品を、とりわけ日本人の嗜好にマッチした曲をたくさん作ってきました。
そのため、日本での”Workshy”の人気は本国の英国以上のものがあります。
海を越えて、英国のアーティストが、日本人の機微に触れる繊細な音楽を届けてくれました。
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