“Sade”6作目のスタジオ・アルバムで、25年のキャリアの中で、前作”Lover’s Rock”から実に10年ぶりとなる作品です。
年を追うごとに、その音は研ぎ澄まされ余分な音は、どんどん省いていく感じがします。
音楽ジャンルも分類することが難しく、”Jazz”に分類されることもありますが、”Sade”の音としか言い表すしかありません。
<曲目リスト>
- The Moon and The Sky
- Solider of Love
- Morning Bird
- Babyfather
- Long Hard Road
- Be That Easy
- Bring Me Home
- In Another Time
- Skin
- The Safest Place
ジャンル分け不可能な音
1曲目の”The Moon and The Sky”:やはり、”Jazz”に分類するのには、無理があるでしょう。
ギター1本の伴奏で、十分聴かせる実力の持ち主です。
やはり、ライブで歌う姿は断然いかしています。
2曲目の”Solider of Love”:表題曲でもあり、ジャンル分類不可能な曲です。
“Sade”以外が作ることは決してない曲でしょう。
仮に、誰かがカバーしても、オリジナルを超えることはないでしょう。
また、この曲もライブで歌う姿は、格別ですね。
まず、登場の仕方がカッコいいです。聴衆が「おうっ」と息を飲みます。
歩く姿もイカしてます。表現力が並のシンガーと違います。
4曲目の”Babyfather”:難解な曲が多い(私の理解力と感性が乏しいのが原因だと思いますが)本アルバムの中で、ストレートに曲の良さが伝わってくる私のお気に入りのナンバーです。
穏やかな空気に包まれ、ゆっくりと時間が流れる至福のときを、”Sade Adu”の歌声に身を任せてお過ごし下さい。
7曲目の”Bring Me Home”:前奏のギターの淡々と繰り返されるフレーズに、”Sade Adu”の歌声が加わり、コーラスの歌声が重なり、ややもすると単調な曲になりがちですが、楽曲の良さを”Sade Adu”の卓越した歌唱力と巧みなコーラスで最大限に引き出しています。
9曲目の”Skin”:サビの部分がとりわけ美しいメロディーを持った聴き応え十分の曲です。
あまり多くの音で飾る必要がないくらいに”Sade”の音は研ぎ澄まされています。
10年待つ”Sade”ファン
円熟といく言葉がしっくりくる、”Sade Adu”(シンガー)と”Sade”(バンド)ですが、10年振りに新譜を出すとは、自分たちの音楽に相当のこだわりと自信がないとできないことだと思います。
それでも、”Sade”ファンは辛抱強く待つのです。
なぜなら、決して期待を裏切らないし、待った甲斐があるという実感があるからだと思います。
その間に、既存の”Sade”の音楽を聴いていても一向に飽きることがないというのがあってのことだと思います。
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