“Roxy Music”5作目のアルバムです。
“Roxy Music”中期の代表曲”Love Is the Drug”を含む作品です。
<曲目リスト>
- Love Is the Drug
- End Of The Line
- Sentimental Fool
- Whirlwind
- She Sells
- Could It Happen To Me?
- Both Ends Burning
- Nightingale
- Just Another High
“Love Is the Drug”を凌ぐ名曲がある?
1曲目の”Love Is the Drug”:”Roxy Music”の代表曲です。
ベース・ギターとともにサックスの前奏が車のエンジン音と重なり、タイトな曲調の中、”Bryan Ferry”が歌い始めます。
これが、オリジナルのアルバム・バージョンです。
一方、ライブ・バージョンの方はどうでしょうか。
このライブでは、曲のテンポはやや早め、タイトな曲調は滑らかな印象に変わっています。
○○百貨店の制服に身を包んだバック・コーラスの女性は2人は、ほとんど出番がないにもかかわらず、肝心のコーラスで、メイン・ボーカルの”Bryan Ferry”の声をかき消すように大声を張り上げていました。
ビジュアル重視で選んだ女性コーラスでしたが、後で楽屋で”Bryan Ferry”にみっちり絞られた姿が目に浮かびます。
2曲目の”End Of The Line”:ピアノやバイオリンの音が優雅に響く、落ち着いた楽曲が、”Bryan Ferry”の余裕の歌声が心地良い余韻を誘います。
5曲目の”She Sells”:”Roxy Music”ファンが、”Love Is the Drug”と同じぐらい心血注いで愛している曲です。
勿論、私も大好きな曲です。
最初のピアノの音で秒殺されます。
3分あまりの短い曲ですが、”She Sells”という曲に別の曲が挟まっているような組曲みたいな曲です。
そして、真ん中を挟んだ形の前半部と後半部のフレーズは、主題が異なっていてどちらもこの上ない美しいメロディを奏でています。
隠れ”She Sells”(別に隠れているわけではないでしょうが、)ファンが大勢いるのも頷けます。
7曲目の”Both Ends Burning”:曲のタイトルを直訳すると、「両端が燃えている」という意味になりますが、
「身体が持たない」「命を縮める」というニュアンスです。
ライブでよく疲労(身体が持たない)、いえ披露される曲です。
8曲目の”Nightingale”:小鳥のさえずりを思わせる繊細なギターの音色で始まります。
ちなみに、”Nightingale”とは、「サヨナキドリ」のことで、ツグミに似た小鳥です。
(看護婦さんではありません。)
春に夕方から夜更けにかけて美しい声で鳴きます。
ポップ路線に向かう黎明期
“Flesh & Blood“や”Avaron“ほど、親しみ易くない、わかりやすさよりも、独自の音楽性に重きを置いていた時代の作品です。
その後、”Roxy Music”は、過渡期となる”Manifesto” (独自の音楽性の追求と大衆化路線に揺れ動く)を経て、音楽のファン層を拡げるポップ路線へ踏み切っていきます。
しかし、このアルバム”Siren”が難解なアルバムということはなく、何の解釈も必要なく純粋に曲を楽しんでいただく楽曲が揃っています。
ただ、今後の”Roxy Music”が誰の耳にもわかりやすいほどのポップな曲作りを始めたということです。
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