大ヒット曲”Breakout”で華々しいデビューを飾った”Swing Out Sister”ですが、このアルバム”Shapes & Patterns”ともなると、センセーショナルな話題性はもはや必要ないでしょう。
デビュー当時は、流行の最先端の音楽というイメージはありましたが、もう流行とは無縁の”Swing Out Sister”の独自の世界で、普遍的な曲のクオリティーだけで、十分に評価してもらえるバンドとなりました。
<曲目リスト>
- Somewhere In The World
- Here And Now
- We Could Make It Happen
- Shapes And Patterns
- Better Make It Better
- Something Out Of This World
- Joe Meek’s Cat
- Stoned Soul Picnic
- You Already Know
- Always
- Now You’re Not Here
- Icy Cold As Winter
- Shapes And Patterns (Reprise)
大人のための上質なサウンド
1曲目の”Somewhere In The World”:大人も満足させる上質なポップ・ソングの幕開けにふさわし曲です。
“Swing Out Sister”の新たな音楽への一定の到達点です。
そして、まだ、見ることのない音楽の旅立ちの通過点です。
まだ、”Swing Out Sister”の世界のどこかに魅惑的な音楽があるはずです。
2曲目の”Here And Now”:成熟の証です。
楽曲の素晴らしさもさることながら、”Corinne Drewery”の伸びやかな歌声が鮮明に残る美しい曲の仕上がりです。
5曲目の”Better Make It Better”: 前作の”Living Return”(ベスト・アルバムをはさんで)にも、同曲の別バージョンが収録されていますが、より柔らかい音になったという印象です。
アルバム”Shapes & Patterns”の成熟した雰囲気により近くなったと思われます。
8曲目の”Stoned Soul Picnic”:”Swing out sister”の新しい音です。
ポップスにジャズを融合したような曲調です。悪くない試みだと思います。
“Swing Out Sister”の音楽の幅が、また広がりました。
最近のライブでは、ますますジャズのテイストがより濃くでています。
10曲目の”Always”:”Here And Now”同様、”Corinne Drewery”の伸びやかな歌声を存分に楽しめる曲です。
11曲目の”Now You’re Not Here”:日本のテレビドラマの主題歌用に書き下ろしたというから、何とも日本の音楽ファンには、ありがたい話で、日本でのみ販売さらたシングルもヒットしました。
ヒットするのも、頷けます。
切ないほど、美しいメロディーにのせて、”Corinne Drewery”の魅力的な歌声が聴けるのですから・・・。
ジャズの香りもほんのりと
デビューの頃のセンセーショナルな華々しい音から、より大人の洗練された音へと変わってきています。
このアルバムを機に、”Swing Out Sister”の音に、ジャズ色が少しずつ出てきているように思えます。
そして、次作のアルバム”Filth and Dreams”では、より強くジャズに傾倒していきます。
“Swing Out Sister”の音楽はますます大人の音楽ファンを満足させ続けることでしょう。
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