【洋楽】おすすめのアルバム”Reggatta De Blanc” : “The Police”(ポリス)

洋楽アルバム紹介

“The Police”の2作目のアルバムです。

“Reggatta De Blanc”邦題は、「白いレガッタ」です。

白人によるレゲエ、ロック・ミュージックとレゲエの融合を意味するものです。

当時、その音楽スタイルは、斬新で、瞬く間に”The Police”人気は、世界の音楽シーンに広まりました。

しかし、斬新な音楽スタイルよりも、目を引くのは、3人の卓越した演奏技術の方ではないでしょうか。

音楽スタイルが変化しても、彼らのその魅力は色褪せるどころか、ますますその輝きを増しています。

<曲目リスト>

  1. Message In A Bottle
  2. Reggatta De Blanc
  3. It’s Alright For You
  4. Bring On The Night
  5. Deathwish
  6. Walking On The Moon
  7. On Any Other Day
  8. The Bed’s Too Big Without You
  9. Contact
  10. Does Everyone Stare
  11. No Time This Time

レゲエとロック・ミュージックの融合、されにパンク・ロックも

1曲目の”Message In A Bottle”: “Every Breath You Take”(アルバム”Synchronicity”に収録)が発表される前は、”The Police”と言えば、この曲”Message In A Bottle”でした。

当時、「白いレゲエ」白人によるレゲエ・サウンド、ロックとレゲエの融合などと注目されました。

“I’ll Send an SOS to the World”、世界中に”SOS”ではなく、”The Police”の名を発信しました。

レゲエ・サウンドといっても、本場ジャマイカのような泥臭さはなく、さらりとした小気味よの良いサウンドが楽曲のセンスとあいまって、瞬く間に大流行となりました。

当時、大学生だった私は、勿論このLPを購入していましたが、自分のレコードをかけて聴く必要はありませんでした。

なぜなら、一棟隣のアパートから、越してきたばかりの新入生が、”The Police”の曲を大音量でかけていたからです。

おおらかな時代でした。

幼稚園の子供の声や除夜の鐘の音が、騒音と言われる時代とは、隔世の感があります。

2曲目の”Reggatta De Blanc”: 当時、レゲエとロックの融合などと音楽スタイルに注目が集まりましたが、この表題曲を聴く限り、3人の演奏技術にはただならぬものを感じます。

プログレッシブ・ロック・バンドの”Curved Air”「カーヴド・エア」で活動していたドラマー、”Stewart Copeland”のドラミングには舌を巻きます。

プログレシッブ・バンドのドラミングには、仰天テクニックものの演奏があります。

“King Crimson”の”21st Century Schizoid Man”(アルバム”In the Court of the Crimson King”に収録)のドラミングなんかはその最たる例です。

>”King Crimson”に関する記事はこちらから

3曲目の”It’s Alright For You”: “The Police”のサウンドが、必ずしも、レゲエ一辺倒でないことがわかります。

ギターのソロでは、”Henry Padovani”のギター・ワークが冴えわたります。

6曲目の”Walking On The Moon”: “Henry Padovani”のギターの音なんかは、確かにレゲエのリズムを刻んではいますが、”The Police”の特徴は、音楽スタイルというよりも、”Sting”のハイ・トーンの歌声、メンバーの卓越した演奏技術にあるのではないかと思います。

8曲目の”The Bed’s Too Big Without You”: レゲエとロックの融合、白人が歌うレゲエという意味では、この曲”The Bed’s Too Big Without You”ほど、その試みが成功している例はないでしょう。

ロックへのレゲエの導入というと、真っ先に思い浮かぶのは、”10cc”の”Dreadlock Holiday”(アルバム”Bloody Tourist”に収録)です。

“10cc”のソング・ライティングのセンスによって、見事な楽曲に仕上げています。

私の知る限りでは、これ以上の成功例は思い当たりません。

>”10cc”に関する記事はこちらから

>アルバム”Bloody Tourist”に関する記事はこちらから

9曲目の”Contact”: 何気なく入っている曲ですが、この曲が、後のブリットポップの”Blur”の音楽に影響を与えたことは間違いないでしょう。

と言うのは、何の根拠もありません。

ちょっと、曲調が、”Blur”の”Villa Rosie”(アルバム”Modern Life is Rubbish”に収録)に似ていると思っただけです。

他人の空似です。

>”Blur”に関する記事はこちらから

11曲目の”No Time This Time”: 今度は、間違いありません。

“Blondie”の音です。

レゲエというよりも、パンク・ロックです。

勿論、単なる”Blondie”の焼き直しではありません。

“The Police”ならではの、味付けがされています。

>”Blondie”に関する記事はこちらから

単なるきっかけにすぎないレゲエの導入

レゲエでも、パンク・ロックでも、ブリットポップでも、何でも良かったのかも知れません。

“The Police”の音楽が世に認められるきっかけがあれば、それで良かったのかも知れません。

“Every Breath You Take”などは、もうレゲエの影もありません。

あるのは、”The Police”の音楽です。

それでも、”The Police”の音楽が世に広まるきっかけとなったので、「白いレガッタ=白いレゲエ」大いに歓迎すべきことなのでしょう。

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