問題作”Zombie”を含む、”The Cranberries”の2作目のアルバムです。
しかし、曲のタイトルほどの恐ろしさはありません。
アルバム全体を通して美しいメロディーに包まれた心地良さがあります。
<曲目リスト>
- Ode to My Family
- I Can’t Be with You
- Twenty-One
- Zombie
- Empty
- Everything I Said
- Icicle Melt
- Disappointment
- Ridiculous Thoughts
- Dreaming My Dreams
- Yeat’s Grave
- Daffodil Lament
- No Need to Argue
アルバム・バージョンとライブではまるで別の曲
1曲目の”Ode to My Family”:曲の導入部分の囁くように歌いだす”Dolores O’riordan Burton”の歌声にしばし酔いしれてしまいそうな曲です。
アイルランドの古き良き家族の絆を思わせる望郷の念を天使の歌声が歌い上げます。
2曲目の”I Can’t Be with You”:アルバム・バージョンも、十分に魅力的な曲ですが、ライブ・バージョンは、「息を吹き込んだ」と言う印象があります。
テンポも早くなり、美しさに、さらに力強さが加わっています。
比べてみてその違いとそれぞれの良さを十分に堪能してください。
4曲目の”Zombie”: 曲のタイトルは、おどろおどろしいですが、メロディーラインは、美しく、憂いを帯びた曲です。
反戦をテーマにしたメッセージ性の強い曲で、戦争の悲惨さを訴えている曲でもあります。
PVでは、”Dolores O’riordan Burton”が自ら(ダチョウ倶楽部などのスタントの力を借りることもなく)全身に金箔を塗り体を張っています。
ライブでは、”Dolores O’riordan Burton”がギターのソロも披露しています。
また、フル・オーケストラを従えた壮大なライブ・パフォーマンスもどうぞ。
8曲目の”Disappointment”:シングルカットされた曲でもなく、特別キャッチーな曲でもないのですが、初期の”The Cranberries”らしい独特の美しいメロディーを持った曲です。
このメロディー・ラインの美しさが、ヨーロッパでも支持されて、パリでもこれほど多くのファンが動員されているのだと思います。
9曲目の”Ridiculous Thoughts”:曲の前半部分は、「由紀さおり」の「夜明けのスキャット」を思わせるような”Dolores O’riordan Burton”の歌声がこだまします。
その後、一転してノリの良い軽快な曲調に変わります。
じっくり聴いても聴き応え十分な天使の歌声、ときにはエネルギッシュで躍動感ある圧倒的な歌唱力で観客を魅了する”Dolores O’riordan Burton”の魅力が十二分に発揮された一曲です。
七面鳥は、しばしお休み
“The Cranberries”の紅一点のボーカリスト”Dolores O’riordan Burton”の歌の実力は、”No Need to Argue”(論議することもない)でしょう。
“Dolores O’riordan Burton”が、高音部を歌うときに時折みせる「七面鳥」のような呻き声が「小野洋子」(本名:ヨーコ・オノ・レノン)みたいで、ちょと苦手だなと言う人がいると思いますが、この独特の歌唱法も、次の3作目のアルバム”To the Faithful Departed”までです。
4作目の”Bury The Hatchet”からは随分影を潜めます。
それを残念に思うのか、安堵と思うのかは意見が分かれるところでしょう。
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