【洋楽】おすすめのアルバム”Meanwhile” : “10cc”

洋楽アルバム紹介

“10cc”の10作目ののアルバムです。

前作の”Window in the Jungle”(邦題:都市探検)発表後に”10cc”は一旦解散します。

そして、9年ぶりに、再結成し、バンド設立時のメンバー”Lol Creme”と”Kevin Godley”も参加しています。

デビュー・アルバムの”10cc”(セルフ・タイトル)の音を思わせる曲や、絶頂期の”Bloody Tourist”にも通じる曲があり、”10cc”の回顧録のようなアルバムです。

<曲目リスト>

  1. Woman in Love
  2. Wonderland
  3. Fill Her up
  4. Something Special
  5. Welcome to Paradise
  6. The Stars didn’t Show
  7. Green Eyed Monster
  8. Charity Begins at Home
  9. Shine a Light in the Dark
  10. Don’t Break the Promises

デビュー・アルバムから「都市探検」までの音が甦る

1曲目の”Woman in Love”: 長めのギターの前奏が、”Eric Stewart”が歌いだす直前の後半部分に至るところで、そのメロディーは絶頂を迎えます。

そして、もう一つ特筆すべきなのは、サビの部分のメロディーの美しさです。

数々の名曲を生み出した”10cc”の卓越したメロディー・メイキングの能力がこの曲でも発揮されています。

2曲目の”Wonderland”: 前作の”Window in the Jungle”の曲調に近い、比較的新しい”10cc”の音です。

曲の途中で、変調するところは、”10cc”らしい技法です。

3曲目の”Fill Her Up”: “Eric Stewart”が、シャウトするとき、アルバム”Bloody Tourist”の”Shock On The Tube (Don’t Want Love)”のメロディーを彷彿させます。

4曲目の”Something Special”: このアルバムのベスト・ソングです。

楽曲の素晴らしさは、”Special”特別で、Heaven”「天国」にも昇るほどの気分です。

まさに、歌詞の通り、”Bring Me,Something Special, and I’ll Take You to Heaven Tonight”「何か特別なものを持ってきたら、今夜、天国に連れて行ってあげる」です。

中でも、ピアノのメロディーは極上で、曲のグレードをさらにお仕上げています。

5曲目の”Welcome to Paradise”: このサウンドは、アルバム”Bloody Tourist”の”Dreadlock Holiday”のレゲエ調のリズムを思わせます。

“Welcome to Paradise”「ようこそ楽園へ」というフレーズと、”There’s a Coup Coming on”「クーデターが来るぞ」という対比が、いかにも”10cc”らしくシニカルな歌詞です。

6曲目の”The Stars Didn’t Show”: デビュー・アルバム”10cc”の最後を飾る”Fresh Air From My Mama”を彷彿させる曲です。

でも、”Fresh Air From My Mama”は確か、”Kevin Godley” がリード・ボーカルを務めていたはずと思っていたら、やはり、アルバムのクレジットに、”Lead Vocal : Kevin Godley”の文字がありました。

最初に曲を聴いた時に、”How Dare You”を最後に、”10cc”を去った”Kevin Godley”の歌声が聴こえるわけがないと思っていましたが、自分の耳が、彼の声をまだ憶えたていたことに感激しました。

8曲目の”Charity Begins at Home”: 軽やかなピアノの音は、アルバム”Look Hear?”の”L.A. Inflatable”を思わせます。

バック・コーラスに、”Lol Creme”と”Kevin Godley”の両名が参加しています。

バック・コーラスのみのゲスト出演という形ですが、設立時のオリジナル・メンバー4人が揃った格好となりました。

ソロ活動の熟成期間を経て再び結集

“Lol Creme”と”Kevin Godley”のコンビとの久しぶりの共同作業ということもありましたが、それぞれが、ソロ活動をしていた”Eric Stewart”と”Graham Gouldman”の2人にとっても長い空白期間であったと思います。

“10cc”結成時においても、それぞれ4人の個人のキャリアがありましたが、”10cc”が分裂したり、解散をしたりする中で、またそれぞれのキャリアが磨かれていったことと思います。

そして、再び、4人が結集して懐かしい音や、新たな音を聴かせてくれました。

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