“Sade”のデビュー・アルバムです。
“Your Love is King”のヒットで、”Sade”の名前を一躍有名にしました。
あの印象的なサックスのメロディーは、多くの音楽ファンに新鮮な驚きをもたらしたのではないでしょうか。
以降、”Sade”イコール”Your Love is King”というステレオ・タイプのイメージを持ってしまった方も多いと思いますが、初期”Sade”の音楽は、ファッショナブルでノリの良い曲が多いので、他の曲にも是非触れてみてはいかがでしょうか。
<曲目リスト>
- Smooth operator
- Your love is king
- Hang on to your love
- When am I gonna make a living
- Frankie’s first affair
- Cherry pie
- Sally
- I will be your friend
- Why can’t we live together
ファッショナブルでノリの良い曲が多い初期”Sade”
1曲目の”Smooth operator”: この曲と言えば、前奏のサックスですね。
一瞬にして、曲の世界に引き寄せられてしまいます。
ライブ映像は、なお一層魅力的です。
お馴染みのサックスが披露されると、”Sade Adu”のシルエットだけが映し出されます。
サックスのメロディに合わせて踊りだすと拍手喝采です。
圧巻は、間奏の間の彼女のダンス・シーンです。
ギター・ソロに続いて、再びサックスのソロが始まると、妖艶な動きに、またまた会場が湧きます。
やはり、”Sade”のライブは、極上のエンターテインメントです。
2曲目の”Your love is king”: “Sade”と言えば、”Your Love is King”と言われるほど、”Sade”の代表曲です。
あまりにその印象が強くて、”Sade”の音楽のイメージがこの曲に集約されてしまいそうです。
確かに、サックスの前奏も一度聴いたら忘れられないほど強烈な印象で、メロディーも一級品で、名曲であることは間違いないのですが、後の”Sade”の音楽を鑑みてみると、あまりにキャッチーでわかりやすい曲と感じます。
“Sade”の数ある名曲の中の一曲としてとらえてもらえば良いと思います。
この曲が、”Sade”の魅力を網羅しているとは思わないで、いろいろな曲を聴いていただけたらと思います。
3曲目の”Hang on to your love”: 軽快なベース・ギターのリズムに、軽やかに歌う”Sade Adu”。
初期”Sade”の音楽は以外とわかりやすいのと同時に、同ジャンルの他のバンドとの際立った違いもそれほどは感じられません。
“Sade”の音楽活動が進むにつて、音がだんだんと研ぎ澄ませれていって、余分な音がどんどん削られていくように感じます。
やがて、”Sade”は、音楽上の独自の進化をすすめ、”Sade”というひとつの音楽のジャンルを築き上げていくのです。
6曲目の”Cherry pie”: 華やかな曲調は、初期の”Sade”の最大の魅力と言えるでしょう。
それも、”Sade Adu”のこの雰囲気のある歌声と歌唱法により引き出されるものと思われます。
こちらも、ライブ映像があります。
“Sade Adu”のしなやかな動き、一挙手一投足に注目が集まります。
ライブになると「この曲こんなによかったかな」と新鮮な驚きを覚えます。
“Sade”ミュージックの変遷
初期の”Sade”の作品は、ファッショナブルで軽快なリズムが曲を支配していますが、時代の経過ともに、アルバム・リリースの頻度と比例するかのように曲の方も、軽快なリズムというよりも、ひとつひとつの音を噛みしめるかのようなタイトの音に変わってきた感じがします。
それは、ゆったりとしたメロディーというよりは、”Sade”らしくないものをバッサリと削ぎ落とした音です。
あれこれと飾ることのない、それでいて聴衆を惹きつける音です。
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