Workshy(ワークシャイ)の8作目のアルバムです。
“Workshy”のデビュー・アルバムは、あまりにも出来が良く、活動初期にピークを作ってしまった感がありましたが、この”Clear”は、メンバーが、ボーカルの”Chrysta Marina Jones”とベース・ギターの”Michael John McDermatt”の2人になってからのもう一つのピークとも言える内容です。
収録された各曲のクオリティが高く、これまでお洒落で洗練された曲を作り続けた”Workshy”でしたが、ここまでの領域に達したのかと思わせるような出来映えです。
今まで、南国のリゾートにでもいるような心地良い開放的な曲のイメージの”Workshy”でしたが、このアルバム”Clear”は、アルバム・ジャケットにあるような都会的な洗練された大人の小粋な夜の雰囲気がアルバム全体に漂っています。
<曲目リスト>
- Got It All Clear
- Get It On
- Let It All Go
- With Or Without You
- Anything You Want
- If You’re In Love
- You Want It, You Got It
- End Up Here
- Way Back When
- The Reason
- Love Squall
都会的な洗練された音楽
1曲目の”Got It All Clear”: “Clear”とアルバム・タイトルが含まれている通り、アルバムのコンセプトを表現するような表題曲とも言える曲です。
このアルバムから、舞台は、南国リゾートから、都会のお洒落な夜の街に移ったようです。
アルバム・ジャケットの写真のように、”Chrysta Marina Jones”と”Michael John McDermatt”の2人は、着飾って夜の街に繰り出していくのでしょう。
都会の洗練された夜の幕開けです。
2曲目の”Get It on”: ゆったりとして落ち着いた曲調に、”Chrysta Marina Jones”のベルベット・ボイスが実に心地良い一曲です。
繰り返し聴いても、穏やかな雰囲気にいつまでも身を任せたくなるような安心感があります。
3曲目の”Let It All Go”: まるで極上の子守唄のような優しさに包まれた曲です。
“Let It All Go”の意味は、「ほっといてちょうだい!」とか、「もう終わりにしましょう!」といったニャアンスですが、そんな突き放したようなイメージの歌詞に対して、曲の優しい雰囲気は心を捉えて離さないことでしょう。
4曲目の”With or Without You”: しっとりとした曲が続きましたが、この”With or Without You”は、軽やかです。
曲中で、”With or Without You”「あなたがいてもいなくても」、”I Can Do Most Anything”「たいていのことはできるは!」と強がってみても、恋人を失った気持ちは埋め尽くせずにはいられない、軽やかな曲調でありながら憂いを帯びた切ない想いが伝わってくるような曲です。
5曲目の”Anything You Want”: 数々の洗練された曲が並んだこのアルバムの中でも、私がもっとも気になる一曲です。
楽曲の美しさは、勿論ですが、”Chrysta Marina Jones”の魅惑の歌声が、その良さを最大限に引き出していると言えます。
「おまけ」という次元を超えたボーナス・トラック
11曲目の”Love Squall”: 日本版のみに収録されているこの曲は、よくあるボーナス・トラックの「おまけ」的な存在をはるかに凌駕しています。
ある意味、このアルバム”Clear”の世界をもっともよく表現しているラストの曲としても相応しい一曲です。いろいろなアーティストがとりあげている曲ですが、”Workshy”のものが、群を抜いて洗練されていて雰囲気も極上の作品だと思います。
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