“Garbage”の3作目のアルバムです。
伝説的な問題作”Androgyny”を始めとし、個性的な曲が散らばめられた文字通り”Beautiful”なアルバムとなりました。
ボーカリストの”Shirley Manson”が、曲想に合わせて様々な歌手を演じ分けているのも興味深いです。
それで、一曲一曲が強く主張しているように見えるのでしょう。
<曲目リスト>
- Shut Your Mouth
- Androgyny
- Can’t Cry
- Til The Day I Die
- Cup Of Coffee
- Silence Is Golden
- Cherry Lips
- Breaking Up The Girl
- Drive You Home
- Parade
- Nobody Loves You
- Untouchable
- So Like A Rose
曲想により何人もの歌い手を演じ分ける”Shirley Manson”
1曲目の”Shut Your Mouth”: 重厚な音に、物怖じしない堂々の歌いプリに貫禄すら感じます。
紅一点のボーカリストの存在感は十分です。
2曲目の”Androgyny”: 3人の実績あるプロデューサーと紅一点のボーカリスト”Shirley Manson”、話題性は十分でした。
しかし、この曲”Androgyny”が発表されるまでは、”Garbage”の曲そのものに、これほどまでに光があてられたことはなかったでしょう。
それほど、この曲は、衝撃的で伝説的なものでした。
5曲目の”Cup Of Coffee”: 実に、曲によって様々な表情を見せてくれます。
役柄に応じて、自在に人物を演じ分けるベテラン女優のように、”Shirley Manson”は、曲想に応じて様々な歌い手を演じています。
7曲目の”Cherry Lips”: アイドル並のキャンディー・ボイスが、うきうきするようなキャッチーな曲にのって流れてきます。
“Shut Your Mouth”と同じボーカリストの歌声とは思えないですね。
勿論、曲自体が魅力的であることは言うまでもありません。
8曲目の”Breaking Up The Girl”: こうなってくると、この曲はどんな風に演じてくれるのか楽しみになってきます。
“Blondie”の”Deborah Harry”か、見え隠れしています。
間奏のギターのフレーズがすごいことになっています。
(ただ単に心地良すぎるメロディーを奏でているだけですが・・・)
9曲目の”Drive You Home”: 汚れを知らない清純派の”White Houses”を歌う”Vanessa Carlton”のようではありませんか。
はたまた、”Someone You Should Know”を歌う”Lisa Loeb”と形容した方が良いのかも知れません。
“Shirley Manson”も清純派の仲間入りでしょうか。
10曲目の”Parade”: 弾けたこのサウンド、「野原しんのすけ」の声優も代役できそうな奥行の深さ。
もっとも、”Shirley Manson”の本領を発揮できそうな曲調です。
いったいどれが本当の姿なのでしょうか。
玉石混淆から玉ばかり精製
さすがに、実力派揃いのプロデューサー集団、自身のプロデュースもお手の物です。
いや、何よりも、曲がいいです。
そして、その曲想を伝えきる表現力を持った歌い手がいます。
良い条件が揃いすぎてます。
“Garbage”「がらくた」だって、美しいものに変える力があります。
ましてや、それが”Garbage”ではなく、「玉石混淆(ぎょくせきこんこう)」ではなく「玉」ばかりなのですから。
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