【洋楽】おすすめのアルバム”Art of Falling Apart” : “Soft Cell”(ソフト・セル)

洋楽アルバム紹介

Soft Cell(ソフト・セル)の2作目のアルバムです。

アルバム・タイトルは、”Art of Falling Apart”、直訳すると、「崩壊の美学」ですが、邦題は、「滅びの美学」です。

いずれにしても、デビュー・アルバムの”Non-Stop Erotic Cabaret”から、楽曲のセンスは格段に向上し、「美学」と名乗るだけのことはあります。

前作で、”Non-Stop”で一気に駆け抜けた”Soft Cell”が、立ち止まって、自らの音楽性をまた一つ高めた感があります。

<曲目リスト>

  1. Forever the Same
  2. Where the Heart Is
  3. Numbers
  4. Heat
  5. Kitchen Sink Drama
  6. Baby Doll
  7. Loving You Hating Me
  8. The Art of Falling Apart
  9. Hey Joe / Purple Haze / Voodoo Chile
  10. Martin
  11. Barriers
  12. It’s a Mug’s Game

崩壊どころか高まる完成度

1曲目の”Forever the Same”: 強烈なブラスの音が、ひと皮向けた”Soft Cell”の音を象徴しているかのようです。

退廃的なエレクトリック・ポップであるとか、”Marc Almond”がゲイであるとかの話題性は、もはや必要としないほど、楽曲の良さで真っ向勝負です。

2曲目の”Where the Heart Is”: 楽曲の進歩が、如実に感じられる本作”Art of Falling Apart”のハイライト曲です。

エレクトリック・ポップが、必ずしも、ピコピコと弾ける必要がないことを証明しています。

ゆったりと構えた王道のポップ・ソングを展開しています。

5曲目の”Kitchen Sink Drama”: キッチンを舞台に、虚構のドラマが繰り広げられます。

アン・グラで退廃的なイメージがつきまとう”Soft Cell”にしては、ちょっぴり、ファンタジックで、メルヘンチックな曲調は新鮮な驚きを感じます。

7曲目の”Loving You Hating Me”: 楽曲の良さなら、こちらの”Loving You Hating Me”も負けてはいません。

前作のアルバム”Non-Stop Erotic Cabaret”に収録されている”Say Hello, Wave Goodbye”の美しいメロディーを思い起こさずにはいられません。

間奏部分とエンディングの憂いを帯びた旋律は、メランコリックな雰囲気が漂ってきます。

8曲目の”The Art of Falling Apart”: 表題曲であり、アルバムのイメージをも代表する曲です。

曲のタイトルの”Falling Apart”: 「崩壊していく」などと退廃的なイメージはあるものの、曲作りに関して言えば、崩壊どころか、完成度が高まっています。

話題性よりも芸術性

前作の”Non-Stop Erotic Cabaret”は、まさに多種多様なエレクトリック・ポップが怒涛のように押し寄せ、一気に駆け上がるようなイメージでしたが、本作の”Art of Falling Apart”は、落ち着いた曲もあり、まさにアートの香りが漂う優れた楽曲が目白押しです。

ボーカルの”Marc Almond”がゲイであるとかの話題性よりも、各曲の芸術性に着目してほしいと思います。

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