話題の”Queen”の映画”Bohemian Rhapsody(ボヘミアン・ラプソディ)”の映画の冒頭で、”Freddie Mercury”「フレディ・マーキュリー」が、ライブ・エイドの会場に、意気揚々と向かうときに流れていた曲が、このアルバム”A Day at the Races”に収録されている”Somebody to Love”でした。
意気揚々と会場に現れた彼の姿は、日常の当たり前のような光景に見えましたが、映画”Bohemian Rhapsody”の中で、そこに至る道のりは、決して平坦な道ではなかったことを知ったあとでは、再び、映画のラストで同じシーンが映し出されたときには、涙なしでは見れませんでした。
ところで、アルバムA Day at the Races”(邦題:華麗なるレース)は、そのタイトルからわかるように、前作の”A Night at the Opera”(邦題:オペラ座の夜)を意識したものであり、アルバム・ジャケットも、同系統のデザインで、姉妹編のような感じです。
(”Night”「夜」の方が背景の色が白で、”Day”「昼」の方が背景が黒というのは興味深いです。)
そして、”A Day at the Races”も、コンセプトは、「オペラ」を意識したものに感じます。
曲目リスト
- Tide Your Mother Down
- You Take My Breath Away
- Long Away
- The Millionaire Waltz
- You And I
- Somebody To Love
- White Man
- Good Old-Fashioned Lover Boy
- Drowse
- Teo Torriatte
レース場でもオペラ
1曲目の”Tide Your Mother Down”:
アルバム”A Day at the Races”の中で最も、ヘビーなロックン・ロール・ナンバーが、この”Tide Your Mother Down”でしょう。
ギターリストの”Brian May”の作品です。
一見物静かな印象の”Brian May”ですが、彼の作る曲が、メンバー中最も、ロックン・ロールしています。
アルバム”The Works”でも、メンバー全員が、偉大なる名曲を作っていますが、”Brian May”の”Hammer to Fall”には、彼の熱いロック魂を感じました。
3曲目の”Long Away”:
この曲も、”Brian May”の作品です。
熱いロックン・ロールを好む、”Brian May”ですが、こうした牧歌的で穏やかな美しい曲も彼の得意とするところです。
前作の”A Night at the Opera”でも、”39″という曲で、その魅力を存分に披露してくれていました。
5曲目の”You and I”:
ベーシストの”John Deacon”の作品です。
彼の作る曲は、それほど多くはありませんが、どの曲にも個性があり、多様性があります。
もちろん、”Freddie Mercury”が歌ったときに、その良さは最大に発揮されるのですが、楽曲自体が素晴らしく普遍性があります。
6曲目の”Somebody To Love”:
アルバム”A Night at the Opera”で、”Bohemian Rhapsody”が、アルバム全体の質をぐっと高めたように、この”Somebody To Love”が、アルバム”A Day at the Races”の中核を成していることは間違いないでしょう。
“Bohemian Rhapsody”よりも、さらに、オペラ風に仕上がっているのではないでしょうか。
“Bohemian Rhapsody”同様、”Freddie Mercury”の作品ですが、”Bohemian Rhapsody”のギターのソロは、”Brian May”の提案でのちに加えられたものです。
“Somebody To Love”のギター・ソロも、この名曲に、彩りを添えるポイントになっていると思います。
8曲目の”Good Old Fashioned Lover Boy”:
この曲”Good Old Fashioned Lover Boy”もオペラ仕立てのどこか古き良き時代の懐かしい感じがする好楽曲です。
こうした曲を作らせたら、”Freddie Mercury”の右に出るものはいないですね。
日本のファンへの贈り物
10曲目の”Teo Torriatte”:
邦題は、文字通り「手をとりあって」でした。
“Freddie Mercury”が、日本語で歌いだしたときはびっくりしました。
デビュー当時、日本で熱狂的な歓迎を受けた彼らは、日本のファンへの特別な思い入れがあったのでしょう。
アルバム・ジャケットの裏面の”Teo Torriatte”という文字を見て「手をとりあって」だとは思いもよりませんでした。
(イタリア料理のメニューだと勘違いしそうです。)
いずれにしても、日本の”Queen”ファンにとっては、素晴しい贈り物です。
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